読み比べ。

 

  「毎日新聞」と「産経新聞」の記事を読み比べてみました。

 

 今回の「衆議院選挙」の最終日夕刻に行われた「安倍首相」の「秋葉原」での演説を主体として書かれています。

 

 従来から、「毎日新聞」と「産経新聞」では、「新聞記事」に取り上げる「事象」に対する「取り組み方」や「主張」が異なることは皆様ご承知かと思いますが・・・。

 

 なお、文面は、恣意的に追加や削除することなく、そのまま引用させていただきました。

 

 さて、

 

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 毎日新聞の記事から、

 

日の丸林立、わき上がる「ガンバロー」コール……
「反安倍」派と罵声の応酬


 またも圧勝した自民党である。安倍晋三首相の悲願たる憲法改正が、また一歩近づくのか。首相の高揚感たるやいかばかりだろう。選挙戦ラストを飾る東京・秋葉原の演説会を見て考えた。

 

<揺れる日の丸、かき消される「アベやめろ」>


 秋葉原といえば、人気アイドルAKB48の発祥地であるライブハウス「AKB48劇場」が鎮座する。そこへ、永田町劇場の主役、安倍首相が登場したのは21日午後7時半過ぎであった。駅前のロータリーに止めた選挙カーの上で手を振る姿に、詰めかけた群衆から声ならぬどよめきが起き、雨に咲いた傘の花がうねる。

 

 その3時間前。主役の姿を最前列の特等席で拝見したい、と意気込んで早めの時間に乗り込んだが、最前列はすでに「安倍総理を支持します」「Yes! 安倍政権」などと書かれたプラカードを手にした支持者で埋まっていた。

 

 会場を見渡せば、日の丸の旗が林立し、「頑張れ安倍総理」と大書した横断幕が視界を覆う。この集団を警察官が鉄柵やロープで囲い、衝突が起きないよう警戒する。「安倍首相勝利のためにガンバロー」といったコールが起きたかと思えば、安倍政権に批判的とされるテレビ局のカメラマンに向けて「偏向報道はやめろー」「出て行けー」と、怒声を浴びせる支持者の一群がいた。

 

 さて、主役である。会場のスピーカーから大音量で流れる音楽とともに登場した安倍首相。集まった人は2000人を超えているだろうか。「こんばんはー、自由民主党総裁安倍晋三でございます」と切り出した演説は20分弱続いた。

 

 失礼ながら、派手な演出と比べると、面白みに欠ける演説だった。話の順番は、地元の東京1区の候補紹介▽旧民主党政権と新党批判▽北朝鮮問題への気構えと日米外交の成果誇示▽再び旧民主党政権批判▽アベノミクスの成果誇示▽またも旧民主党政権と新党批判▽少子高齢化対策への意欲--というメニューである。

 

 それにしても、5年前にさかのぼり「看板を替えても3年3カ月の責任は消えないんです!」「高速道路無償化もできなかった!」といった旧民主党批判は、さすがに食傷気味だろう、と思いきや、聴衆が一番盛り上がったのはこの話題であった。

 

 首相が旧民主党政権や、同党の元所属議員らで作った新党を批判するたび、声をそろえて「そうだ!」と合いの手が入り、日の丸の小旗が波打つ。少子高齢化対策は聞き流す感じ。合いの手も少ない。政策を聞きたいのではなく、「敵」と位置づけた人とその失敗を、安倍首相がたたく痛快さを味わいたいかのようだ。

 

 思わずカバンに忍ばせていた安倍首相の著書「新しい国へ」(2013年)の一節を思い出した。「一度の失敗を固定化せず、何度でも再チャレンジできる社会を目指す」と記していたのだが、「敵」や「こんな人たち」は例外、ということか。

 

 日の丸の小旗を手にした50代とおぼしき夫婦も旧民主党批判に喝采を送っていた。夫は「安倍さんを何とか応援したいと思ってね。野党は『政権交代』と訴えるが、北朝鮮の挑発がこれだけ問題になっているのに、そう主張すること自体がおかしいよ」。

 

 「安倍首相がんばれ」と書かれたプラカードをかざしていた中年女性は真顔で言った。「民主党のせいで中国や北朝鮮にやられるようになった。メディアは民主党中共中国共産党)、北朝鮮の味方してばかり。あなた『北』の工作員?」。右派系の市民団体の呼びかけで参加した人が多いという印象だ。

 

 ふと見れば、どこの団体のものか、「北朝鮮を殲滅(せんめつ)せよ」との物騒な横断幕が加わっていた。会場の熱気はすごいが、この場の「求心力」になっているのは、安倍政権の政策への期待というより、旧民主党やメディア、外国への「敵がい心」であるかのような雰囲気すら漂う。

 

 テレビ局を名指しし、「偏向報道は犯罪」とのプラカードを掲げていた男性(45)は「何度も演説会に来ていて、インタビューを頼まれたら必ず応じているのに、一切取り上げられない。そこに意図を感じるんです」と訴えるのだが、テレビ局も大変である。安倍政権に反対する人たちからも、同じようなセリフを言われてきたからだ。「テレビは安倍政権に都合の悪い事実を報じない。そんたく報道ばかりする」と。

 

 首相の演説は、最後もやっぱり旧民主党批判を交えて、自党候補への投票を呼びかけて締めくくられた。このまま静かに幕引きか、と思いきや、主役が会場を去った後、あちこちで支持者と「反安倍」の人たちが怒鳴り合い、言い合いを始めた。

 

 「森友・加計学園問題を説明しろ」と叫ぶ男性に、「うるせえ、朝鮮に帰れ」と怒鳴る男性。それをまた「右翼こそ帰れ」と怒鳴り返す。あちらでは政権批判のチラシを配る女性に目を血走らせた若い男性が詰め寄り、チラシをひったくって踏みつける。そうこうするうちに、向こうでは群衆がテレビ局のカメラクルーを囲み、批判や罵倒を始めた。雨の中、主役不在の、もの悲しいドラマの第2幕である。

 

 遠巻きに演説を聞いていた会社員の男性(39)が苦笑い。「安倍政権の経済政策は評価するけれど……。安倍さんを応援する『ネット右翼』の主張のような、極端な方向に行かなければいいですけどね」

 

憎悪はやがて暴力に


 見れば、支持者も日の丸の旗をしまい、連れだって居酒屋に繰り出している。ならばと、与野党の街頭演説をフィールドワークし、秋葉原にも来ていた駒沢大准教授の逢坂巌さん(政治コミュニケーション論)を誘い、ビールでのどを潤した。

 

 「7月の都議選の秋葉原演説のように、反安倍派が、演説会を破壊するような行動に出ることはありませんでした。それは良かったのですが……」とせっかくのビールに表情はさえない。

 

 「『路上の政治』に火がつきはじめた印象です。ナチスを生んだ戦前のドイツが頭をよぎりました」

 

 SNSの発展で、だれもが自由に感情を発信することが当たり前になりつつある。問題は、ルールが重んじられて機能する民主政治の世界にも、感情や言葉をぶつける場面が当たり前になりつつあることだ。逢坂さんの目には、むき出しの感情が敵意や憎悪を深め、民主政治が暴力に取って代わられた第一次大戦後のドイツの姿と重なる。

 

 「近道はありません。地道に、民主政治のマナーを守ろうと言い続けるしかないですね。罵声や憎悪の応酬は、何も生み出さない。政治の場を荒らしてはいけない。その原点を真剣に、慎重にみんなで考えるべきです」

 

 安倍首相も、勝利の美酒に酔ってばかりはいられないだろう。この社会を分断させているのが、首相自身の言動なのだから。

 

 

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 産経新聞の記事から、

 

衆院選安倍晋三首相の演説を妨害した「こんな人たち」を封じた聴衆の「声」 「選挙妨害をやめろ」はメディアにも向けられた

 

 安倍晋三首相の演説を衆院選期間中、2度聞く機会があった。18日の池袋駅東口、21日、選挙戦最終日の秋葉原駅電気街口の演説だ。

 

 安倍首相は過去4回の国政選挙で秋葉原駅前での演説をフィナーレにし、勝利を収めていた。だが、東京都議選の7月1日に行った演説で1時間以上にわたる「安倍やめろ」コールに演説を妨害され、堪忍袋の緒が切れた安倍首相は「あんな人たちに負けるわけにはいかない」とやって、その場面だけを切り取った一部テレビ局の「印象操作」もあって、自民党は大敗を喫した因縁の地だ。

 

 18日、池袋駅東口には、移動するにもひと苦労なほど、聴衆が集まっていた。演説が始まる前に抗議をしていそうなグループを探したが、それらしき団体はいなかった。特定の団体が30人ほど、同じ場所に陣取って、道行く人に「モリカケ問題」を批判する新聞を配っている程度だった。

 

 7月の演説で起きた抗議は自然発生的なものではなく、初めから安倍首相の演説を妨害する意図で、左派団体が組織的に動員をかけたものだった。1時間以上も「安倍やめろ」コールをやめないとあっては、公職選挙法225条違反は明らかだ。組織的な妨害である証拠にその団体の関係者のツイッターでは、秋葉原に集結するよう呼びかけていた。

 

 今回の衆院選でもこの団体の関係者が「国難、来たる」などとツイッターに集結を呼びかける投稿を繰り返していた。

 

 これに対して、新潟市で起きた安倍首相へのヤジに、聴衆の一部が「選挙妨害はやめろ」などと抗議し、ヤジを止めたことで「潮目」が変わったようだ。この新潟の遊説では、「おい、テレ朝、偏向報道は犯罪なんだよ」と書かれたプラカードが、演説する安倍首相のすぐ後ろに掲げられる事態も起きた。

 

 これがネットで伝播し、池袋や秋葉原でも主にテレビ朝日やTBSに抗議する趣旨のプラカードが多数見られた。

 

 これは、都議選の際、「こんな人たち」が特定の団体の特定の組織的な妨害工作であったのに、一部テレビ局によって、多くの聴衆が安倍首相に抗議の声を上げたかのように映像を含めて「切り取られる」事態が起きたことへの抗議とみられる。

 

 「TBSは偏向報道をやめろ」と書かれたプラカードを持った東京都三鷹市の商店主の男性(55)は、午前中で店を閉めて池袋に向かったといい、「友人に朝、作ってもらった。居ても立ってもいられなかった。テレビや新聞は事実をきちんと伝えてほしい。安倍さんがかわいそうだ」と憤った。

 

 男性に取材している間、周辺でもうなずく人が多く、聴衆がいかに「偏向報道」に憤っているかが分かった。

 

 池袋では組織的な妨害活動はなかった。ただ、長身の男性が「9条を壊すな」と書かれた青いプラカードを高く掲げたまま、何周もしていた。

 

 7月の都議選敗北の件もあり、選挙戦最終日に安倍首相が秋葉原で最後の演説をするか否かが注目されたが、首相は再び秋葉原に立った。

 

 ほかの弁士の演説の際には静かだった初老の男性が、安倍首相の演説が始まると、突然「憲法9条を守れ」と大声を上げた。すかさず周囲の人たちが「うるさい」「帰れ」と大声で制する。離れた場所では「安倍やめろ」とコールした人が数人いたようだが、周囲に止められていた。演説が終わった後、「安倍晋三」コールが起きた。これも「安倍やめろ」コールを牽制する意図があったのかもしれない。

 

 16日、埼玉4区を取材していた際、駅前のロータリーで日本維新の会の関係者が演説していた。候補者本人よりも応援演説の方がはるかに長く、そしてうまかった。ただ、いかんせんほとんどの人が聞いていない。その演説で一カ所だけ、数人が足を止めて聞き入った場面があった。

 

 ほかでもない。メディア批判だ。弁士は「特定のメディアだけが格安の放送料で便宜を受け、一方的に偏った報道をしている」と弁舌を振るった。まさにその部分だった。

 

 組織的な演説妨害とそれに乗っかる一部のメディア。今回、安倍首相が演説する先々で起きた「選挙妨害はやめろ」という声は、妨害者だけではなくメディアにも向けられたものだと自覚しなければ、メディアの「ガラパゴス化」は加速するだろう。

 

 

 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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 一見、同じような文面でありながら、かなり相違点があります。

 

 そこは、冒頭にも書いた通り、それぞれの新聞社としての、「新聞記事」に取り上げる「事象」に対する「取り組み方」や「主張」の異なるものが、見事に書き表されているのですが・・・。

 

 『・・・メディアの「ガラパゴス化」は加速するだろう。』との記述には、「自分は大丈夫だけれど他はねぇ~・・・」という偏見らしきものが見え隠れするのですが・・・。

 

 また、『この社会を分断させているのが、「首相自身の言動」なのだから』については、それだけではなく、もっと広範囲に「差別」や「格差」などが「蔓延」している結果ではないかと思います。

 

 読んでいただいた皆様はどのようにお考えでしょうか?

 

 

 また「しとしと雨」に変わりました。長続きしませんね。次の台風も発生したようで。「秋晴れ」の空が待ち遠しいですね。

 

 

 

 「東芝」が、得意の「半導体部門」を売却するそうで・・・。

 米国の会社に長く勤めた私には、米国(諸外国は全てそうかもしれませんが)流の、「競争力のあるうちに高く売却する・・・」という手法?かとも思いますが、残った「東芝」は、何を収益の柱として生き延びるつもりなのでしょう?

 「原発」は止めておいた方が良いと思います。やるなら、「廃炉技術」を磨いて、これから世界中で発生する「廃炉」を引き受ける・・・という選択肢もあるのでは、と「ど素人」は考えます。

 

 

 

 今日も明日もゆっくりのんびりいきましょう。