さりげなく・・・

「何で?そうなの!?違うじゃん!」を綴ります。

「抜粋記事」

 

 昨夜からの「激しい風雨」も、今朝9時頃には止みました。

 青空も顔を出して、気温も上がってきました。風は、まだ、強めですが。

 

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 今日は、久しぶりに、愛読書からの「抜粋」です。

  発売されてから随分日にちが経過しましたが、まだ、「表紙」の画像が表示されません。

世界 2018年 05 月号 [雑誌]

世界 2018年 05 月号 [雑誌]

 

  何か「意図」を感じ得ませんが、気にすることなく記事を続けます。

 

 

 今日の「抜粋記事」は、以下から、懸命に老化防止の為、キーを叩きました。


 月刊「世界5月号」
 「メディア批評」 神保太郎
 『メディアは時代の触媒―朝日スクープの裏で』から抜粋。

 

 

 尚、お読みいただく前にお断りしておきますが、以下記述する文章は「朝日新聞」の記事ではありません。ジャーナリスト・「神保太郎氏」が、雑誌・「世界5月号」(岩波書店発刊)に寄稿したものです。

 

 

 P.42~P.49

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 「ありがとう朝日新聞」。
 手書きのプラカードを掲げた人たちが東京・築地の朝日新聞本社前に集まっていた。
 「頑張ってる朝日の記者を励まそうとデモを呼びかけました」と主催者の女性。森友疑惑で決裁文書の書き換え(改竄)をすっぱ抜いた朝日へのお礼だという。
 玄関前の集会と言えば、「反日朝日は解散せよ」「自虐的報道はやめろ―」と叫ぶ右翼の街宣ばかりだった。
 市民からの「感謝の気持ち」を朝日新聞の社員はどう受け取っただろうか。

 

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 良し悪しはともかく、朝日は政権に批判的な、今風に言えばリベラルなメディアの代表格である。
 先頭の朝日を叩けば、メディア全体が縮み上がる。安倍首相はことあるごとに朝日を非難し、その一方で読売と手を組んだ。これほどメディア敵味方で峻別した政権はあっただろうか。
 企業としてのメディアを考えれば、政権と仲良くした方が有利に決まっている。情報は権力に集まる。優先的にリークがもらえる。楽をしながら、行政の方向性を知りたい読者を喜ばすことができる。
 「権力の監視」こそメディアの使命、と本気で取り組むと、権力との緊張関係が生まれる。警戒する相手から情報を取るには手間がかかり、トラブルも起きやすい。小さな誤りでも厳しく責め立てられる。業務効率は悪く、情報も遅れがちだ。
 安倍首相は、改憲の「安倍私案」を読売紙面で語り、国会で答弁を求められると、「知りたいなら読売新聞を読んで」と応えた。
 前川前文科次官を貶めるリーク情報を紙面化するなど、読売は政権広報の色彩を強めている。
 「ありがとう読売新聞」という声が上がるとしたら、安倍首相からだろう。
 最大部数を誇る新聞が安倍一強のパートナーになり、業績でもコーナーまで追い詰められた朝日が放ったクロスカウンターが、今回の社運を賭けた報道だった。

 

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 金融も財政も原発政策も、失敗を修正できない硬直した政治姿勢に、政権の「賞味期限切れ」が霞ヶ関でも話題になっている。
 代わる政党やリーダーが見当たらないことで「一強」となった政権は、どうやら自己崩壊過程に入ったようだ。
 メディアは、社会に変化を促す触媒ではないだろうか。伝えることで反応を加速する。政治や社会に芽生えている変化を開花させる。
 政治主導という名の下で日常的に起きている、権力乱用、身内優遇、側近政治への「ウンザリ」は、朝日が、決裁文書の書き換え(改竄)を報じたことで、ポンと蓋が開いたように動き出した。
 わかりやすいのが支持率だ。
 人気のない首相は怖くない。官僚も政治家もメディアも距離を置く。
 一本の特ダネが、党総裁三選から改憲まで、揺さぶっている。

 

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 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 お読みいただいた皆様方のご感想などありましたら「コメント」などにお書きいただけると幸いです。

 

 

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 今日も明日もゆっくりのんびりいきましょう。