さりげなく・・・

「何で?そうなの!?違うじゃん!」を綴ります。

国民が怖い?

 

 

 自衛隊が参加している「南スーダンPKO。来年5月に部隊交代があるのだが、その際、先般「憲法違反」の「強行採決」をやって成立させた「安保法制」は適用しないと政府が判断したという。適用しないとしたのは「駆けつけ警護」

 その理由は、「準備が間に合わない」だそうだ。国会審議の中でも暴露された内部文書によれば、準備万端ではないのかな?

 

 国民の声に耳を傾けず、異例の前例なき憲法違反の国会運営までして、ようやく強行採決に持ち込んだ過程を、国民は忘れていません

 加えて、参議院選挙も近い。ここで「駆けつけ警護」なんかを命令したら、参議院選挙がどうなるかわからない。国民の選挙への行動が「怖い」でしょう。ここが本音でしょうね。「準備が間に合わない」のではなさそう。

 

 さて、こんな書籍がある。

 「安倍政権は本当に強いのか 盤石ゆえに脆い政権運営の正体」
  御厨 貴 PHP新書

安倍政権は本当に強いのか (PHP新書)

安倍政権は本当に強いのか (PHP新書)

 

 その中で、こんな件(くだり)がある。

 P.66~
 「組織としてのメディアをコントロールする」

 安倍‐菅体制で突出しているのは、そのメディア対策です。
 安倍さんは新聞・テレビといったマスメディアと、フェイスブックなどのソーシャルメディアにおいて、それぞれ異なった対応をしています。まずマスメディア。
 内政・外交でマスメディアが騒ぎそうな問題が起きると、すかさず菅官房長官が記者会見をやります。たとえ中身が毒にも薬にもならない内容でも、必ず一応は菅さんが発言する。それで問題が広がらなくなる。ここで無視したり逃げを打ったりすると、メディアはさらに追及することがわかっているからです。
 すぐに手を打とうとする。実際に打ったかどうかは別です。「打っている感」があるように、すぐ会見を開き、「こう指示した」と打ちだす。すると、一件落着したように見えます。
 しかし実際には着手したかどうかはわからないし、どうもうまくいっていない施策も少なくありません。TPPしかり、農業改革しかり、北朝鮮拉致問題しかり。
そのほかメディアが一回だけ報じた段階で終わっている施策は結構あります。
 安倍さんのメディア対策は各新聞、各放送局に一つひとつクレームを付けるという直接対応をしないわけではありませんが、もう少し幅の広い対応です。
 メディア全体を対象にして、メディアを組織としてとらえる。ここの記者はどうでもいい。メディア全体が「親安倍」である必要はないけれども、「反安倍」にならないように最大限気を配る。これは歴代総理と比較して非常に特徴的な傾向です。
 象徴的な事例は、大手の新聞社、テレビ局の幹部相手にたびたび会食の機会を設け、完全にオフレコで「懇親」の機会を持つ。選挙二日後に高級料理店で主要マスコミ幹部全員と会食し、手土産を持たせたこともおおやけになりました。
 これまでの政権ではごく親しい記者や評論家と個人的に会うことはあっても、各社総なめで、しかもあらかさまな形で食事会を催すなどということはありませんでした。
 一方のマスコミ側も呼ばれても行きませんでした。メディア側の人間が権力と近いとわかった段階で、その報道の中立性が疑われたからです。会食の場では政権批判など絶対しないでしょうから、いわば権力の「太鼓持ち」と見なされたわけです。ところが、そんな空気は今や雲散霧消してしまいました。
 NHKの会長や経営委員には安倍さんのシンパやお友だちを起用しました。こうした全包囲網体制はじわじわと浸透しています。
 円安の恩恵を受けた大企業中心の経団連がベースアップを発表すると、メディアが大々的に取り上げて、それを安倍さんは強調する。しかし、それは日本の企業のごく一部の話。地方の中小企業がアベノミクスの恩恵はいつ来るのだろうと首を長くして待っているという類の話はなりを潜めています。
 民主党をはじめとする野党もそこは批判しようとはしません。メディアをうっかり批判して自分たちうが取材されなくなる事態になるのは困るということでしょう。ただでさえ、野党になると報道される機会が少なくなるわけですから。結局、批判するのは独自のメディアをもっている共産党だけということになります。

(赤字及び強調は私が行いました。)

 

 果たして、こんな報道記事があります。

朝日新聞 12月5日(土)朝刊 13版 4面

「首相動静」4日

・・・・・
午後7時6分 東京・京橋の日本料理店「京都つゆしゃぶCHIRIRI」
朝日新聞の曽我豪編集委員
毎日新聞山田孝男特別編集委員
読売新聞の小田尚論説主幹
日本経済新聞の石川一郎専務
NHK島田敏男解説副委員長
日本テレビの粕谷賢之メディア戦略局長
時事通信田崎史郎解説委員
と食事。
午後9時47分 東京・富ヶ谷の自宅
・・・・・

  この方々は、時々、首相と会食を共にされる。私の記憶が正しければ、安保法案が衆議院で成立した直後にも、ほぼ同じメンバーで会食されている。

 

 この方たちは、前述の書籍の件(くだり)の中にある「太鼓持ち」だろう。各社の重要な位置におられる方々で、TVなどにも時々出演されて、諸問題について解説されている方もおられる。

 

 皆さんは、これをどのようにかんじとられるでしょうか?

 

 

 今日の「夕焼け富士山」。あまり見たことのない雲だった。

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 明日もゆっくりのんびりいきましょう。

 

 今日はあんまりのんびりできなかった。