書籍を読んで(2016/07/19)。

 

 今日も「本読み」からです。

 

 月刊誌「世界8月号」 

世界 2016年 08 月号 [雑誌]

世界 2016年 08 月号 [雑誌]

 

 

   P.116~

 『オバマは何しに日本へ?』 アーサー・ビナード(Arthur Binard)氏 寄稿

 

 

 幾つかの小題に分かれているが、私の独断と偏見で一行程度に要約するとこんな内容になるかな?

 

 〇「前書き」

  岩国基地⇔広島 の顛末

 

 〇「大統領演説ではない」

  男女問わずアメリカ国籍の成人であれば誰でも言えることの羅列

 

 〇「『広島演説』ではない」

  「広島」の名で知ったふうに人類の暴力の歴史を語っているだけ

 

 〇「オバマの『長崎演説』は成り立たない」

  実は長崎と第二次世界大戦の終わりには何の関係もない

 

 〇「計算されたオバマの立ち位置」

  なぜ?例の立ち位置に立たず少し横に立って演説したか?

 

 〇「ふたつの『移設』詐欺」

  「岩国基地」移設は大成功! 次は「辺野古」だ!

 

 〇「失われた八年」

  「プラハ演説」後、オバマは何をしたか?

 

 〇「リアルタイムで『人形劇』を見抜く」

  オバマも操り人形。その陰でシナリオを決めているのは誰だ?

 

 

 

 この中から、「ふたつの『移設』詐欺」について本文を転記する。

 

 「ふたつの『移設』詐欺」

 オバマの本当の訪問先は広島ではなく岩国だった。岩国基地に行って、広島に立ち寄って、また岩国基地に帰国した。旅程を見れば、広島訪問が主たる目的じゃないことはよくわかる。

 オバマアメリカ国防総省“ペテンタゴン”のセールスマンをつとめるので、本社の基地に行かざるを得ない。岩国のでっかい格納庫に集まった米軍兵士や軍属たち、下請けの自衛隊員たちの前で、シャツを腕まくりしたオバマはみんなを喜ばせる輝かしい演説をした。「ハロー・エブリワン‼」。「広島演説」よりこっちのほうがよほど重要だ。巧みにオスプレイのPRもした。「熊本地震のときに、不安から外で寝起きしていた被災者家族に女性のオスプレイパイロット、テッサ・スノー大尉が必要な物資を届けたので、家族が喜んで、彼女を尊敬し、これから生まれる子供に彼女の名前をつけるそうです」・・・・・。

 岩国には、米帝国のアジア支配の要として、新しい基地がど-んと出来ている。市民が抵抗しなければ、これからさらに広げることになる。もともとは、一九四五年八月十四日夜、残弾処理と戦後の再開発を兼ねて、岩国市街地を焼いて、そのあと海兵隊基地を建設したのが始まり。その基地が古くなり使い勝手が悪くなったので、米政府と日本政府は基地拡大、新基地建設を実現させるための仕掛けを考えて、岩国の人たちを見事に引っ掻けた。七〇年の日米の歴史の中でもトップテンに入る巧妙な詐欺。それがうまくいって、ポンコツ基地を返還するかわりに、錦川の三角州全部と世界最高のれんこん畑の大方をつぶし、日本人の税金をつぎ込んで、最新のすばらしい巨大軍港を備えた基地をつくった。オスプレイをそこに運んでくる。

 なぜそんなことが出来たかというと、表向きは基地周辺住民を悩ます「騒音問題解決」のための「移設」だったから。「移設」は、もともと建設現場や工事現場で、機械などを動かして設置するときに技術者が使っていた用語で、『広辞苑』の第五版までは載っていない。ところが「基地を移設する」という、イビツでわけのわからない日本語がでっち上げられ、岩国で日本語として成立してしまった。

 岩国での成功に味をしめると、今度は沖縄へ。国防総省ベトナム戦争のころから狙っていた辺野古新基地建設を「移設」の名の下でやろうとしている。普天間基地は、市街地の真ん中にあって滑走路が一本だけで、とても使い勝手が悪く、土壌汚染もすさまじく、米兵を除けばそこに生息できる生き物の種類はそう多くはない。おそらくドブネズミとゴキブリが中心だろう。それを返還して、魚が一〇〇〇種類、サンゴが四〇〇種類生息する大浦湾の広大な海域を埋め立て、巨大な軍港と二本の滑走路を持つ基地を作る。ボロい一本を返して新品が二本もらえる。内陸のどうしようもないポンコツ基地を返して巨大な軍港付きの基地がもらえる。でも本土とちがって、沖縄の日本人は騙されやすくない。相手が巨大な米帝国と日本政府であっても、立ち向かう。いまも市民が座り込んで辺野古新吉建設を阻止している。

 そういう中で、沖縄の女性が米軍属にレイプされて殺された。軍属が基地内に住んでいなかったから捕まったのであって、情報をリークする勇敢な人がいて、明るみになったこと自体が一つの奇跡と言えるかもしれない。

 その直後のタイミングでオバマは岩国に行って、兵士たちを盛り上げるチアボーイの役割を果たした。米軍とはまさに「人間の鑑」の集合体みたいなものだ。みんなヒーロー、一人ひとりとても素晴らしい。

 とりわけ女性のオスプレイパイロットがいるのは都合がよかったね。すべて沖縄の実態、岩国の実態をカモフラージュする作戦に利用できた。

 

 

 ほぼ本筋をついています。流石ですね。どちらの国も事情は同じようで、偉そうに構えている本人の考えはどこかに飛んで、後ろに構える「官僚たち」が牛耳っているようです。

 

  「官僚たち」が一番気にしていることは、「自分たちの地位の永続のみで急激な変化は好まない・・・」と、どこかの国の評論家が書いていました。

 

 とすると、「改憲」がいつの間にか今後の「主題」に躍り出てきたどこかの内閣に対して「官僚たち」がどう対処するか?興味のあるところです。

 

 ただ、飾り物(操り人形)ではあっても国家の最高責任者に「恥をかかせる」わけにはいきませんから、その「さじ加減」が手腕の見せ所なのでしょう。

 

 「官邸」と「官僚」の鬩ぎあいとでも言いましょうか・・・。

 

 

 

 今日も明日もゆっくりのんびりいきましょう。