福祉ボランティアの日々

「何で?そうなの!?違うじゃん!」を綴ります。

福祉行政。

 

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 「東洋経済オンライン」の記事です。

 

www.msn.com

 

 全文を引用させて頂きました。

 

 かなり長い記事なので、途中で読むことを止めてしまうかもしれませんね。

 

 でも、これが実態です。

 

 生活保護受給者など生活困窮者を対象とした「無料低額宿泊所(無低)」。東洋経済オンラインではこれまで2度、大規模無低の実態を報じてきました。

厚生労働省は2018年11月に検討会を設置、今後の無低のあり方を議論してきました。しかし、2019年6月に出された省令案には福祉現場から多くの疑問の声が上がっています。なぜ現場との溝が生まれるのか。今後の困窮者支援のあり方を考えます。

「ひげを仙人のように生やし、手足の爪も伸び放題。足先は黄色に変色し、すでに壊疽(えそ)が始まっていた」。今年5月、70代の父親と24年ぶりに対面した女性は、その変わり果てた姿に驚きを隠せなかった。

 父親は、さいたま市内の施設で、およそ6畳のスペースを石膏ボードで3つに区切った居室で寝起きしていた。持病の腰部脊椎管狭窄症の適切な治療を受けておらず、腰痛がひどく歩行障害も生じていた。

「刑務所はこんな生活だったのかな」
 この施設には、必要な介助や補助器具がなかった。そのため父親はオムツや尿パットに頼っていたが、交換もままならないため、敷きっぱなしの布団には汚れが目立っていた。風呂にも約1年間、入っていなかった。

 父親との話の最中、女性は通りかかった施設の職員にあいさつした。すると、「急に来られても困る」「勝手に入られては困る」と怒鳴りつけられた。異様な雰囲気を感じた女性は6月、弁護士を伴って施設から父親を連れ出した。施設内には公衆電話もなく、携帯電話を持たない父親は外部との連絡手段がなかった。

 「刑務所や、昔の『たこ部屋』はこんな生活だったのかな」。別のアパートに転居し取材に応じた男性は、約2年半に渡った施設での生活を振り返った。

 男性は離婚後に事業に失敗し、その後は警備員として働いていたが腰痛が悪化。失職して家賃が払えず、さいたま市の福祉事務所に生活保護の相談で何度も足を運ぶ中、この施設の責任者に連れられてそのまま入居することになったという。

 「生活の楽しみは何もない。基本は敷きっぱなしの布団の上で過ごしており、(3人で1台共有する)テレビを見るのと食事ぐらいしかすることがなかった。曜日の感覚がなくなるからと、100円ショップでカレンダーを買ってきたけど意味がなかった。何の変化もないんだから」

 この施設には80人弱の中高年男性が暮らしていたが、「結局2年半いても話をしたのは隣の男性ぐらい。正月やお盆でも、集まってイベントをするようなことはなかった。食堂は夕食後に談話室となるが、人の姿など見たことがない」。

 施設職員は、入居者に対し終始高圧的だったという。3食提供される食堂では、料理の受け取りが遅れると、「何をモサモサやっているんだ、ばかやろう。おまえ1人じゃないんだよ」などと、調理人から叱責された。

 集中管理のエアコンの温度調節を職員に依頼すると、ろくに対応してくれず、逆に怒られるのが常だった。入居者間の関係もよくはなかった。「80人にはいろんなやつがいたけど、弱いものいじめが横行して、お互いをいたわるような、かばい合いの精神など微塵も感じられなかったな」。

 男性は年金と生活保護を受給していたが、金銭管理はすべて施設が行い男性が受け取っていたのは月3万円。施設は利用料として月9万円を徴収していた。

 事情を知った女性は憤りを隠せない。「明らかに介護が必要な状態なのに介護保険にもつながず、生活の支援もろくにない。そのうえ居住環境も劣悪で、対価に見合ったサービスとはとても言えない」。

全国に広がる大規模無低
 この施設の外観は、一見瀟洒(しょうしゃ)なマンションのようだが、生活保護受給者など生活困窮者を対象とした施設、「無料低額宿泊所」(無低)だ。厚生労働省の調査によれば2018年時点で、全国569施設に1万7000人が入所、法的位置づけのない無届け施設も加えると、入居者数は2015年時点で約3万2000人となっている。

 厚労省ガイドラインは、居室は原則個室で、居室面積は7.43平方メートル(4畳半)以上と定める。だが、数十人から数百人を収容する「大規模無低」などでは、多人数部屋、またこの施設のような一部屋を石膏ボードなどで区切っただけで天井部分が完全につながっている「簡易個室」が多く残っているのが現状だ(2019年3月1日配信「生活困窮者を囲い込む『大規模無低』のカラクリ」を参照)。

 厚労省も事態を問題視。2018年11月に無低の今後のあり方を議論する検討会を立ち上げ、生活困窮者から搾取する貧困ビジネス対策のために、無低の最低基準を従来のガイドラインから厚生労働省令に格上げし定めることを予定していた。

 だが、6回の検討会を経て今年6月に出された省令案には、困窮者支援の現場から大きな疑問と懸念の声が上がっている。

 省令案では、2020年4月から3年間、冒頭の男性が利用していたような多人数部屋や簡易個室が存続される見通し。検討会で厚労省の保護課長は、「多人数部屋、簡易個室についてはなくそうと思えば明日にもなくせる」と明言したが、「現に住まわれている方のことを考えて」3年間の経過措置を設けたという。

 こうした大規模施設への収容が今も対策の中心に位置付けられているのは、福祉分野の中でも極めて例外的だ。現在の福祉行政では、「地域包括ケアシステム」が政策の柱。介護や障害分野ではすでに大規模施設への収容から、地域の貸家やアパートを利用した小規模な施設での専門家による適切な支援へと大きく転換している。

 ところが検討会は、大規模無低の”温存”を決めた。逆に、今回検討会で議論されてきた小規模巡回型(サテライト型住居)の施行日は、省令案では2022年4月と示されている。

 小規模巡回型は、入所定員数5人前後の小規模住居施設の運営と、社会福祉士など専門家による巡回訪問を通した支援提供の仕組みが一例だ。これまで4人以下の小規模施設については規定がなかったが、厚労省は今回の省令案において、これを無低の新しい事業形態として位置づける予定だった。しかし、2020年4月に予定されていた施行日は、2年間先送りされる見通しとなった。

都の福祉部長が厚労省を公然と批判
 小規模巡回型の導入が先送りとなったのは、自治体側の猛反発があったからだ。3月には東京都や千葉県、さいたま市など8都県市が、厚労省の保護課長宛に導入反対の要望書を提出している。

 「支援の質の低下や事故リスクの高まりにつながり、利用者等に大きな不安を与える」「(小規模巡回型の導入は)貧困ビジネス拡大の恐れがある規制緩和にほかならない」。要望書には強い調子で反対の言葉が並んだ。5月末には都が福祉保健局長名で厚労省社会・援護局長宛に「緊急提案」を提出した。

 ついには検討会でも、東京都福祉保健局の坂本尚史生活福祉部長が「(導入見送りを)再三再四申し上げ、今、導入反対だと明らかに申し上げているにもかかわらず、まだ(厚労省が導入案を)出すことについては正直理解に苦しむ」と、厚労省の姿勢を公然と批判するまでに至っている。

 結局、無低の施設数および利用者数の約3分の2を占める東京都など8都県市に押し込まれ、2年先送りとの結論になった。

 ただこの間、劣悪な居住環境や不十分な生活支援が批判されてきたのは、どれも収容型の大規模無低ばかりだ。「他人同士の中高年男性だから、多人数部屋や簡易個室だとトラブルが頻繁に起きる」。大規模無低の利用経験者はそう話す。昨年下半期の間に、あるNPO法人の2軒の大規模無低で死亡事故が起きているが、どちらもこうした部屋だった。

 東京都など自治体側の主張によれば、小規模巡回型は大規模無低以上に支援の質の低下につながり利用者に不安を与えることになるという理屈になる。本当にそうなのか。そこで記者は6月、さいたま市内で小規模巡回型を運営するNPO法人「ほっとポット」の支援現場に2日間密着した。

「やっぱり好きな物を食べたい」
 「ちゃんとお薬、飲んでいますか」。ほっとポット副代表で社会福祉士の吉髙湧氏(24)は、利用者の80代男性に話し掛けた。男性はほっとポットが運営する小規模施設「サポートホーム」で暮らしている。

 施設に来てから介護保険につながり、今は月数回、介護ヘルパーのサポートも受けている。吉髙氏は10分程度で生活状況の聞き取りや室内や冷蔵庫内に変化はないかの確認を済ませると、男性を乗せて最寄りの駅まで車を走らせた。

 男性は駅前のATMで支給された年金を引き出し、近くのスーパーで昼食を購入した。この日は男性の好物のにぎり寿司を食べに行く予定だったが、体調が優れないからと総菜パンに切り替えた。「やっぱり好きな物を食べたいし、行きたいところ行きたいよね」と男性は話す。

 一軒家を5人前後で利用する、小規模なグループホームの形態であるサポートホームは、全室個室。今年で14年目の支援活動だ。現在、市内15カ所を4人の社会福祉士で担当し、19歳から84歳までの利用者の生活を支援している。

 吉髙氏は毎日午前中に担当する7カ所40人弱の利用者のうち4~5カ所の利用者を訪問し、彼らの生活状況の把握や援助を行っている。午後は生活保護の申請同行など、特定の利用者からのまとまった時間のかかる相談に対応している。

 ほっとポットでは毎月、サポートホームの利用者から居室利用料4万5000円と生活支援料1万2000円の計5万7000円を契約に基づき受領している。生活保護の受給者でも手元に月6~7万円が残る形にしており、大規模無低で一般的な金銭管理や食事の提供は行っていない。

 「金銭管理をしたほうが職員は楽かもしれないが、逆に利用者が抱える生活課題や支援のニーズの把握ができなくなる。早期にアパートへの転居につなげるためにも食事も本人に任せたほうがいい」(吉髙氏)。要望があれば、食事準備の支援や献立の提供なども行っている。

 吉髙氏が担当する利用者の中には19歳の男性がいる。男性は2歳から児童養護施設で育ち、その後も大規模無低などを転々としてきた。施設暮らしの中で他人の携帯電話契約を複数引き受けるなどで、数十万円の料金を滞納してしまった。昨年末にほっとポットにたどり着いたときには、無一文になっていた。

 そこから生活保護法の活用を支援し、仕事探しも一緒に検討した結果、今は不登校状態だった定時制高校に復帰。携帯料金滞納の問題も弁護士を通じ解決の糸口をさがしている。

 「利用者の数だけ生活課題はあり、そこに向き合うのがわれわれ社会福祉専門職の役割」と吉髙氏は力を込める。無料の生活相談や月1回の食事会、アパートに転居した元利用者の状況確認から病院や不動産会社からの突然の支援依頼まで、それぞれの職員が多様な事業や活動を担っている。

行政側がパターナリズムを捨てられない
 そんな同団体が目下懸念しているのが、小規模巡回型を位置付ける規定が先送りされた中、来年4月に向けて省令が各自治体で条例化されることで、施設長や職員の配置基準がその施設の「専従」とされることだ。

 実際、検討会でも東京都は繰り返し、「専従、常駐の施設管理者が必要」と主張している。今後条例では、人員配置等、自治体独自の上乗せ規制が盛り込まれる可能性がある。

 先送りされた2年間に、条例違反だとして行政指導や処分などされると、実質的に運営不能に追い込まれることになる。吉髙氏は「福祉人材の確保が厳しい中、これではNPO法人による小規模巡回型の支援が成り立たなくなる」と懸念する。

 劣悪な居住環境の大規模無低を温存し、小規模巡回型の制度導入は先送り――。もちろん小規模巡回型の事業者がすべて良質とは限らない。しかし、生活困窮者から搾取する貧困ビジネス対策が狙いだったはずの省令制定の理念は、いったいどこにいってしまったのか。

 「省令案には入居者が独立して日常生活を営むことができるかという『能力』を、施設の管理者や行政が『判定』して、誰がいつ地域生活に移行できるかを『決定』する、というパターナリズム(家父長主義)に基づく規定が随所に見られる」

 立教大学大学院の稲葉剛特任准教授(居住福祉論)はこう批判する。「入居者の中にはさまざまな障害や生きづらさを抱えている人も少なくないが、こうした規定は居住選択に関して当事者の自己決定権を保障した障害者権利条約にも反する」(稲葉氏)。

 厚労省の検討会に示された調査研究によれば、無低の利用者のうち45.2%に知的障害の可能性、22.1%に認知症の可能性があるとされる。外部の介護的、福祉的支援につなげる必要性は高いが、収容型の大規模無低では利用者を抱え込み、外部の専門機関との連携を拒みかねない。

 「生活保護の受給さえ決まれば、すぐに送迎付きで引き受け、どこかの空き施設で受け入れてくれる。そんな大規模無低の利便性を手放せないのは、むしろ(生活保護の事務を取り扱う)各自治体の福祉事務所のほうではないか」と、あるケースワーカーは見る。

 規制強化が貧困ビジネスの排除ではなく、行政や事業者による利用者の管理、統制強化を意味するのだとしたら本末転倒だ。それを後押しするような自治体の福祉行政は、その存在意義を根本から問われることになるだろう。

 

 最後まで読まれた方、お疲れさまでした。ありがとうございました。

 

 どんなご感想をお持ちですか? 何か印象深い事柄はありましたか? 何のことかサッパリわかりませんでしたか?

 

 爺さんは、正直なところ、このようになる確率は、少ないと確信していますが、先のことは分かりません。

 

 早く逝ってしまうのが勝ちかも知れません。

 

 

 今日も明日もゆっくりのんびりいきましょう。